むちうちは、交通事故やスポーツなどで起こり得るケガのひとつです。症状の現れ方は、軽いものから重いものまで多岐にわたります。症状が軽い場合は自分で治せるのか、疑問に思っている方も多いでしょう。
結論から言うと、いくら症状が軽くても、むちうちの症状がある方は整形外科への受診をおすすめします。この記事では、軽いと分類されるむちうちの症状から、治療法、治療期間などを解説していきます。むちうちでお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。
むちうちの原因
むちうちは、交通事故やスポーツなどによって、首の骨に不自然な力が加わることで起こる首の捻挫です。とくに、衝突事故で起こることが多いという特徴があります。
例えば、後方から衝突された場合、最初は後方へと正常値を超えて伸びる力が働き、その後は前方に向かって過屈曲 する状態となるため、頭を支える首に大きな負荷がかかります。そのため、首が捻挫してしまい、むちうちとなるのです。
交通事故に遭われた方の7~8割 がむちうちになると言われており、その症状は軽いものから重いものまでさまざまです。
むちうちの種類
むちうちには5種類あり、それぞれ症状が出る部位や症状の現れ方が異なります。
【むちうちの種類 】
種類 |
特徴 |
---|---|
頸椎捻挫型 |
もっとも一般的なむちうち。首への強い衝撃や負荷により、首まわりの筋肉や靭帯を損傷することで起こる。首や肩に痛みを感じたり、寝違えたときのように自由に動かせなくなったりする。 |
神経根型 |
首の骨の歪みが原因で、頸椎の神経の根元を損傷することで起こる。首の直接的な痛みだけでなく、腕がしびれるなどの症状が起こる可能性がある。 |
バレー・リュー症候群型 |
交感神経を損傷することで起こる。神経の損傷という点では、神経根型と似ている症状が起こり得るが、バレー・リュー型では頭痛やめまい、吐き気などが起こる可能性がある。 |
脊髄症状型 |
脊髄を損傷することで起こる。首や背中だけでなく、下半身の痛みやしびれ、麻痺などを引き起こす可能性がある。 |
脳脊髄液減少型 |
脳と脊髄を覆っている硬膜が破れることで起こる。頭痛やめまい、全身の倦怠感、疲労感、吐き気などを引き起こす。 |
手足のしびれやめまい、疲労感、倦怠感など、一見むちうちとは関係なさそうな症状でも、むちうちが起因している症状があります。これらの症状がある方は、早めに病院を受診し、検査・診断を受けることをおすすめします。
軽いむちうちの症状
むちうちには、さまざまな症状が出ることを解説しましたが、そのなかでも軽いとされるむちうちの症状は、以下のとおりです。
<軽いむちうち>
- 首や頭、肩周辺の痛みやしびれ
- 首を前後左右に動かしにくい
- 頭痛 など
痛みの感じ方は人それぞれなので、軽いむちうちと判断する明確な基準はありません。「大騒ぎするような痛みではない」と自分で感じていても、検査したら重篤な損傷が見つかったというケースもあります。少しでも痛みや違和感がある方は、整形外科を受診しましょう。
軽いむちうちなら自分で治せる?
むちうちの症状は、安静にしていれば数週間で痛みが軽減されます。そのため、わざわざ病院を受診しなくても、手持ちの湿布を貼っていれば良くなるだろうと考える方もいるでしょう。
結論から言うと、軽いむちうちであっても整形外科を受診することをおすすめします。
軽いむちうちでも病院を受診しなければならない理由
「このくらいの痛みで病院に行くなんて」と考えてしまう方のために、軽いむちうちでも病院を受診しなければならない理由を解説します。
<軽いむちうちでも病院を受診しなければならない理由>
- のちに症状が強くなる可能性があるから
- 事故との因果関係を認められなくなる可能性があるから
- 後遺症が出ても後遺障害に認定されない可能性があるから
それぞれの理由について詳しく解説していくので、病院への受診を迷っている方は確認してみてください。
のちに症状が強くなる可能性があるから
最初は弱い痛みでも、翌日に痛みが悪化する可能性があります。事故当日は興奮状態にあるので、アドレナリンが分泌し、痛みや疲れを感じにくくなっているからです。
冷静になったときにはじめて本来の痛みに気付くパターンも多いため、翌日以降にむちうちの症状を訴える方が多いです。その場では「大丈夫だった」「大きなケガがなくて良かった」と思っていても、のちに症状が強くなる可能性があります。交通事故後は、整形外科を受診するのがおすすめです。
事故との因果関係を認められなくなる可能性があるから
むちうちの原因が交通事故だった場合、交通事故発生からすぐに受診して診断を受けなければ、交通事故との因果関係を証明できなくなる可能性があります。交通事故との因果関係が証明されなければ、治療にかかる費用を保険会社に請求できなくなります。
保険を使って安心して治療を進めるためにも、まずは整形外科を受診し、交通事故との因果関係を医師に証明してもらうことが重要です。
後遺症が出ても後遺障害に認定されない可能性があるから
むちうちを長期間治療しても、どうしても首の痛みや違和感が残ってしまう可能性があります。その場合は後遺障害申請を行いますが、事故後3日 以内に病院での診察・検査・診断されないと、後遺障害等級に認定されない可能性があります。
なお、むちうちによる後遺障害認定は、一般的に12級・14級です。
【むちうちの後遺障害認定 】
12級 |
局部に頑固な神経症状を残すもの |
---|---|
14級 |
局部に神経症状を残すもの |
軽いむちうちの治療期間
軽いむちうちの症状であれば、1~2週間で症状が改善するケースがあります。一般的には、数週間~3ヶ月間の治療期間を必要とする場合が多いです。
むちうちを発症したばかりの急性期は、できるだけ安静にして首を無理に動かさないよう努めましょう。痛みや炎症が落ち着いてくる慢性期に入ったら、少しずつ動かしてみたり、マッサージや電気療法などを受けたりして、元の生活に戻していけるよう努めます。
軽いむちうちなら整骨院でも治療できる?
結果から言うと、むちうちの症状がいくら軽いものであっても、まずは整形外科を受診することをおすすめします。レントゲンなどの診断結果によっては、その後に整骨院での治療も可能です。整骨院での治療を希望している場合でも、まずは整形外科を受診しましょう。
【整形外科と整骨院での治療の違い】
整形外科 |
整骨院 |
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整骨院に通院するなら整形外科との併用が必要
整骨院に通院することにしても、月に1~2度は整形外科を受診し、体の回復状況を診察してもらいましょう。そうすることで、整骨院での治療費を保険会社に請求することが可能です。
浜松でむちうちの治療をするなら【みのり整骨院】へ
頸椎捻挫型の軽いむちうちであれば、数週間で自然と痛みが緩和される可能性があります。しかし、交通事故が原因でむちうちになった場合は、整形外科を受診しましょう。整形外科で検査を受けることで、むちうち以外にも損傷している箇所を見つけられる可能性があります。
むちうちにはさまざまな種類があり、その症状や治療期間は人それぞれです。静岡県浜松市にある「みのり整骨院」では、痛みの強い部分に限らず、弱い部分においても適切なアプローチが可能です。症状が軽いからといって決して軽視せず、しっかりと治療することが大切になります。交通事故後のむちうちにより、少しでも違和感があるのであれば、お気軽にご相談ください。